小説というには、拙い読み物などを載せてあります。
BLというよりJUNE傾向なので、禁は設けておりませんが、同性同士の恋愛模様を綴っていますので、
苦手と思われる方はお戻りください。
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妄想ペット自覚する
そして、
「いい加減にしなさい!! 誰が、遅く帰れなどと言いました。
それに…仕方なく置いているなどと。もし…貴方が、本当にそんなふうに思っているのだとしたら、
私は…蒼一郎とこれ以上一緒には居られません。
確かに、蒼一郎は見違えるほど大きくなりました。 でも…私はそれがとても嬉しいのですよ。
私よりはるかに大きくなっても、それでも可愛い…。今の蒼一郎は私の大切な家族です。
だからこそ、もっと自分を大切にして欲しいし、自分のために生きて欲しい。
蒼一郎は、ペットや従者、ましてや奴隷などではありません。一人の男の子です。私はそう思っていますよ。
でも…蒼一郎が、もう此処にいるのが嫌だ…そう思うのなら仕方ありません…が。
そうでなかったら…二度と、今のような事は言わないでください…解りましたか?」
いつも優しくて、静かに話される馨さまが、初めて大きな声を出され…強い口調で言われた。
それは、馨さまが僕の言った事に本気で怒っている。その事が何より感じられて、
「………。すみません…僕が…。 許して下さい、二度と言いません…」
僕は自分で言った事を後悔する。馨さまに嫌われたくない。馨さまが……好き。その思いに気付く。
そして、黒くて嫌なものの正体にも。馨さまは、そんな僕の腕をそっと握りいつもの優しい笑みを浮かべて、
「解ってくれれば良いのです。今日は疲れているようですから、早く夕食を済ませて、
お風呂にでも入ってゆっくり休みなさい。そうすれば気分も晴れるでしょう」
そう言われ僕に背中を向けた。いつも見ている背中より一際頼りなげに見えるその背を見つめながら、
僕の中で馨さまが、今までの馨さまではなくなってしまった事を知った。
僕の両親は、借金を残して死んだ。そんなものを、子供の僕には払う義務などない事を知らなかったし、
幼い僕が、両親が死んだというのに、施設に入れられなかった事も不思議だった。
でも、そんな事を考えたのは大分大きくなってからで、その頃にはもう、僕はマスターの家に居て、
ペット?なるものをさせられていた。
何度か連れていかれたマスターの事務所には、いつも何人かの子供がいた。
だが、その少年達はもっと年上で、僕のように本当に子供…という年齢ではなかったように思う。
どういう事情で、僕がマスターの元に引き取られたのか、僕には解らなかったが、
ただ……マスターは、僕を馨さまに飼わせるために引き取ったのでは…そんな気がした。
表面上は今までと変わりなく…僕と馨さまの生活は、一見穏やかに過ぎていく。
そして、僕は高校二年になって生徒会副会長になった。馨さまはその時も大層喜ばれ、
「蒼一郎はとても優秀なのですね。私の事は気にせずとも良いから、学校の事を一生懸命なさい。
今が一番楽しい時期なのですから、無駄に過ごしたら勿体無いですよ…後で後悔します」
と言われた。でも…僕には後悔も無駄もない。その事を僕は十分すぎるほど判っていた。
それなのに、もう二度と以前のような楽しくて幸せな日々には戻れない。
ただ、家に帰るのが…馨さまと一緒にいる時間が苦しくて。 だから…用もないのに学校で時間を潰す。
僕にとっての生徒会副会長は、その為のものでしかなかった。
「蒼一郎…久し振りに身体を洗ってあげましょう」
僕が風呂にはいっていると、馨さまがそう言って袂にたすき掛けで中に入ってこられた。
以前は、いつも馨さまが身体を洗ってくださり、頭も洗ってくださった。でも、最近はそう言う事もなくなって、
正直僕は、恥かしいと思うより、嫌?だと思った自分に驚いてしまった。
建ててから大分年数の経っているこの家の浴室は、マスターの家のユニットバスと違い、
床と周りの壁がタイルで、天井が高く窓も大きく結構な広さがあった。
そのおかげで、冬は寒く感じるが、夏は窓を全開にして庭を眺めながら入れる。
僕と馨さま二人で入ってもさほど狭苦しさは無く。ただ、一緒に入ると言っても、
馨さまは、いつも着物を着たままで僕を洗い場で洗うだけだった。丁度犬とか猫を風呂場で洗う…そんな感じ。
だから…僕は馨さまの着物から覗く以外の素肌を見た事は無かった。
それでも、襷をかけた袖口から垣間見る二の腕は、白く…ほんのりと匂いたつようで、それが妙に生々しく思えた。
そして、今まではどうと言う事なく、身体を洗ってもらい頭も洗ってもらっていたのが、
今、僕の肩や背中、腰に馨さまの手が触れるたびに、身体の中から熱いものがぐつぐつと湧き出し、
離れで聞いた馨さまの声が、頭の中でリフレインしながら、僕の全身に広がっていくのを感じた。
あの声を…僕の手で紡ぎあげたら…どんな色になる。 僕は…馨さまに触れられて…欲情している。
「蒼一郎の背中…こんなに大きかったんでしたけ?
少し見ない間に、肩も広くなって、大きく立派になったのですね。 これなら、洗いがいがあります。
さぁ…背中はおわりました。今度は前の方を洗いましょう」
馨さまはそう言いながら、ご自分で僕の前に廻られ…僕はもう、隠しようがなかった。
はっきりとした形になった僕の中心は、僕の意思とは関係なく己を主張して、空を仰いでいる。
馨さまは、それを目にすると一瞬驚いたように僕を見つめ、それからふっと口元を緩め。
「そうでした。蒼一郎も、一人前の男の子になったのでしたね。つい、うっかりしていました。
いつまでも子供ではないのですね。 これからは、お風呂は一人ではいる事にしましょう」
そう言われると、そのまま出て行かれた。
その時僕には、馨さまのお顔がひどく寂しそうに、悲しそうに見えたような気がした。
マスターと馨さまの関係がどういうものなのか、僕にはよく分からなかったが、普通の恋人とも違うような気がする。
そして、それがどんな関係であろうと、僕には詮索する事も出来ないし、ましてや何かを言う事も出来ない。
僕に出来る事は…見ない振り、聞かない振り、そして関心を持たない事…それ以外無い。
それでも、馨さまに向ける自分の想いに気付いてしまった僕には、酷く残酷で苦しい…振り。
だから僕は、その時始めて思った。早く一人前になりたい、自由になりたい…と。
そして、
「いい加減にしなさい!! 誰が、遅く帰れなどと言いました。
それに…仕方なく置いているなどと。もし…貴方が、本当にそんなふうに思っているのだとしたら、
私は…蒼一郎とこれ以上一緒には居られません。
確かに、蒼一郎は見違えるほど大きくなりました。 でも…私はそれがとても嬉しいのですよ。
私よりはるかに大きくなっても、それでも可愛い…。今の蒼一郎は私の大切な家族です。
だからこそ、もっと自分を大切にして欲しいし、自分のために生きて欲しい。
蒼一郎は、ペットや従者、ましてや奴隷などではありません。一人の男の子です。私はそう思っていますよ。
でも…蒼一郎が、もう此処にいるのが嫌だ…そう思うのなら仕方ありません…が。
そうでなかったら…二度と、今のような事は言わないでください…解りましたか?」
いつも優しくて、静かに話される馨さまが、初めて大きな声を出され…強い口調で言われた。
それは、馨さまが僕の言った事に本気で怒っている。その事が何より感じられて、
「………。すみません…僕が…。 許して下さい、二度と言いません…」
僕は自分で言った事を後悔する。馨さまに嫌われたくない。馨さまが……好き。その思いに気付く。
そして、黒くて嫌なものの正体にも。馨さまは、そんな僕の腕をそっと握りいつもの優しい笑みを浮かべて、
「解ってくれれば良いのです。今日は疲れているようですから、早く夕食を済ませて、
お風呂にでも入ってゆっくり休みなさい。そうすれば気分も晴れるでしょう」
そう言われ僕に背中を向けた。いつも見ている背中より一際頼りなげに見えるその背を見つめながら、
僕の中で馨さまが、今までの馨さまではなくなってしまった事を知った。
僕の両親は、借金を残して死んだ。そんなものを、子供の僕には払う義務などない事を知らなかったし、
幼い僕が、両親が死んだというのに、施設に入れられなかった事も不思議だった。
でも、そんな事を考えたのは大分大きくなってからで、その頃にはもう、僕はマスターの家に居て、
ペット?なるものをさせられていた。
何度か連れていかれたマスターの事務所には、いつも何人かの子供がいた。
だが、その少年達はもっと年上で、僕のように本当に子供…という年齢ではなかったように思う。
どういう事情で、僕がマスターの元に引き取られたのか、僕には解らなかったが、
ただ……マスターは、僕を馨さまに飼わせるために引き取ったのでは…そんな気がした。
表面上は今までと変わりなく…僕と馨さまの生活は、一見穏やかに過ぎていく。
そして、僕は高校二年になって生徒会副会長になった。馨さまはその時も大層喜ばれ、
「蒼一郎はとても優秀なのですね。私の事は気にせずとも良いから、学校の事を一生懸命なさい。
今が一番楽しい時期なのですから、無駄に過ごしたら勿体無いですよ…後で後悔します」
と言われた。でも…僕には後悔も無駄もない。その事を僕は十分すぎるほど判っていた。
それなのに、もう二度と以前のような楽しくて幸せな日々には戻れない。
ただ、家に帰るのが…馨さまと一緒にいる時間が苦しくて。 だから…用もないのに学校で時間を潰す。
僕にとっての生徒会副会長は、その為のものでしかなかった。
「蒼一郎…久し振りに身体を洗ってあげましょう」
僕が風呂にはいっていると、馨さまがそう言って袂にたすき掛けで中に入ってこられた。
以前は、いつも馨さまが身体を洗ってくださり、頭も洗ってくださった。でも、最近はそう言う事もなくなって、
正直僕は、恥かしいと思うより、嫌?だと思った自分に驚いてしまった。
建ててから大分年数の経っているこの家の浴室は、マスターの家のユニットバスと違い、
床と周りの壁がタイルで、天井が高く窓も大きく結構な広さがあった。
そのおかげで、冬は寒く感じるが、夏は窓を全開にして庭を眺めながら入れる。
僕と馨さま二人で入ってもさほど狭苦しさは無く。ただ、一緒に入ると言っても、
馨さまは、いつも着物を着たままで僕を洗い場で洗うだけだった。丁度犬とか猫を風呂場で洗う…そんな感じ。
だから…僕は馨さまの着物から覗く以外の素肌を見た事は無かった。
それでも、襷をかけた袖口から垣間見る二の腕は、白く…ほんのりと匂いたつようで、それが妙に生々しく思えた。
そして、今まではどうと言う事なく、身体を洗ってもらい頭も洗ってもらっていたのが、
今、僕の肩や背中、腰に馨さまの手が触れるたびに、身体の中から熱いものがぐつぐつと湧き出し、
離れで聞いた馨さまの声が、頭の中でリフレインしながら、僕の全身に広がっていくのを感じた。
あの声を…僕の手で紡ぎあげたら…どんな色になる。 僕は…馨さまに触れられて…欲情している。
「蒼一郎の背中…こんなに大きかったんでしたけ?
少し見ない間に、肩も広くなって、大きく立派になったのですね。 これなら、洗いがいがあります。
さぁ…背中はおわりました。今度は前の方を洗いましょう」
馨さまはそう言いながら、ご自分で僕の前に廻られ…僕はもう、隠しようがなかった。
はっきりとした形になった僕の中心は、僕の意思とは関係なく己を主張して、空を仰いでいる。
馨さまは、それを目にすると一瞬驚いたように僕を見つめ、それからふっと口元を緩め。
「そうでした。蒼一郎も、一人前の男の子になったのでしたね。つい、うっかりしていました。
いつまでも子供ではないのですね。 これからは、お風呂は一人ではいる事にしましょう」
そう言われると、そのまま出て行かれた。
その時僕には、馨さまのお顔がひどく寂しそうに、悲しそうに見えたような気がした。
マスターと馨さまの関係がどういうものなのか、僕にはよく分からなかったが、普通の恋人とも違うような気がする。
そして、それがどんな関係であろうと、僕には詮索する事も出来ないし、ましてや何かを言う事も出来ない。
僕に出来る事は…見ない振り、聞かない振り、そして関心を持たない事…それ以外無い。
それでも、馨さまに向ける自分の想いに気付いてしまった僕には、酷く残酷で苦しい…振り。
だから僕は、その時始めて思った。早く一人前になりたい、自由になりたい…と。
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